前島鹿之助はミッション系の学校『欧美学園』に通う学生だ。
部活にも顔を出さず、受験勉強にも身を入れずにアルバイトに
ばかり精を出すちょっとダメな毎日を送っている。
そんな彼が、バイト先でかなり変った女の子『椎野きらり』と
出会い思いがけずパンクバンドを結成してしまうところから、
鹿之助の物語が始まるのであった。
バンドのメンバーは、鹿之助、きらり、幼馴染の『石動千絵』、
それから病弱な資産家令嬢の『樫原紗理奈』。
彼らは、存在感のほとんどない、もう廃部も決定してしまった
『第二文芸部』の部員たちである。最後の晴れ舞台、文化祭で
目立つために立ち上がったのだ。
無謀かと思えた挑戦だが、エキセントリックな特訓を繰り返し、
平和だった欧美学園にロックの騒乱を引き起こしつつも
文化祭ライブを成功させてしまう。
これでもう満足。バンドは解散。
普通の学園生活に戻るはず…だった。
だけれども、最後にライブハウスで行った演奏の模様が
インターネットで配信されると、彼らの元に地方の
ライブハウスから出演の依頼が舞い込んでしまう。
どうしよう? もう受験だよ? 家族も反対してるよ?
知ったことか!
そして四人は今にも壊れそうなオンボロワゴンに
楽器と夢とそれぞれの期待を積み込んで
学園生活最後の冒険として長い旅に出発してしまうのであった。